3/8(日)第八回上映会は映画『泳ぎすぎた夜』です!
この季節にぴったりの素敵な作品の上映です!!
日仏の若手新鋭監督による文化、国籍、年代を超えた瑞々しい野心作!
本作は、国も言葉も異なる二人の若き新鋭監督、ダミアン・マニヴェル氏(『若き詩人』)と五十嵐耕平氏(『息を殺して』)が、共に魅せられた美しい原風景のような冬の青森を舞台に、共同監督作品として企画し、青森で生まれ育った人々と限られたスタッフによって作られた作品です。ときに大人の理解を超えてしまう、類い稀な存在感で少年を演じた古川鳳羅(こがわたから)くんは実際に青森県平川市に住む小学生。
劇中で彼を取り巻く家族も、実際の家族たちが演じています。 フランス人であるダミアン・マニヴェル氏はもちろん、静岡生まれの五十嵐耕平氏にとっても雪の降り積む青森は未知の場所。お互いにとって馴染みの無い場所で、6歳の子どもを主演に据えた本作。この作品は、大人になるにつれて失っていく、子どもだけが持っている、ある種、動物的ともいえる豊かな感覚、そこに流れる無限に近い時間を取り戻させてくれます。
本作はヴェネチア国際映画祭、サンセバスチャン国際映画祭にも選出され高く評価されており、まだ見ておられない方は必見の一作となっています!
監督も登壇されるこの機会にぜひご覧ください!
『あらすじ』
これは、とても小さな、新しい冒険の始まり。
雪で覆われた青森の山あいにある小さな町。夜明け前、しんしんと雪が降り積もり、寝静まった家々はひっそりと暗い。漁業市場で働いている父親は、そんな時刻にひとり目覚め家族を起こさないように、静かに仕事に行く準備を始める。出掛ける前には、それが毎日の日課というように台所でゆっくりと煙草をふかす。しかし、なぜだかこの日に限って、その物音で目を覚ました6歳の息子。父親が出て行ったあと、彼はクレヨンで魚の絵を描く。そして翌日。結局寝ることができず、うつらうつらしたままの少年は眠い目を擦りながら歯磨きをして、家族と朝食をとり、学校に出かける。だが、登校途中に彼は、学校には向かわず、雪に埋もれた道なき道をさまよい始める。父親に、このぼくの書いた絵を届けに行こう、そう思ったのか、父親が働く市場を目指す。この日、少年にとっての新しい冒険が始まる。朧気な記憶を頼りに、手袋を落っことし、眠い目を擦りながら。
上映後には、監督である五十嵐耕平氏のトークショーとQ&Aも!
【上映後トークショー】
▼ゲスト:五十嵐 耕平 (映画監督)
1983年日本の静岡生まれ。東京造形大学在学中に制作した映画『夜来風雨の声』が Cinema Digital Seoul Film Festival (CINDI) に出品され韓国批評家賞を受賞。2014年、東京藝術大学大学院映像研究科にて制作した修了作品『息を殺して』は第67回ロカルノ国際映画祭に出品され、その後全国劇場公開された。また近年はD.A.N. Alexandros 等のミュージックビデオも手がけている。
▼映画工房春組主宰:春本雄二郎(映画監督)
初監督長編映画『かぞくへ』は、第29回東京国際映画祭に公式出品され、第23回フランス・ヴズール国際アジア映画祭では、NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を含む3冠受賞。2019年に第33回高崎映画祭にて新進監督グランプリ受賞。
現在、次回作『由宇子の天秤(仮)』改め『嘘に灯して(仮)』を撮影終了し、仕上げ中。
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